BLOOD-C 第4話「なげけとて」

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第4話　なげけとて

古きものの言った言葉が気になる小夜は唯芳から古きものに惑わされるなと言われ頷く。

――父様、厳しいお顔だった…私が怪我なんてしたから…。もっと強くならねば
そして、歌いながら登校する小夜が学校に着くとパン屋のご主人が失踪したという話でもちきりとなっていた。
そして、昼休みに犬を追って木に登った小夜はランチトートが枝に引っかかってしまい、落ちそうになってしまう。
｢危ない!!｣
助けてくれた慎一郎のお腹の上に星座の格好のまま落ちてきたために膝がお腹に直撃してしまう。
｢まず退け｣
助けてくれたことに驚いて慎一郎のお腹の上で正座してしまった小夜はお腹の上から退いてから謝ると、木に登っていた理由を話すのだった。
｢何で犬を追いかけていて木の上ってなるんだ？｣
｢その犬がピョンピョンと枝の上を飛び移るので｣
｢猫じゃないのか？それ｣
｢いえ、犬でした｣
｢飯、さっさと食わないと昼休み終わるぞ｣
｢あ、そうでした。時真さんは？｣
｢食うより寝てる方がいい｣
｢いけません、お腹が空くと悲しくなってしまいます｣
｢それ、前も言ってたな｣
｢あたしがそうですから｣
｢アンタ、面白いな｣
｢素敵ですね。笑った方が素敵ですね、時真さん｣
｢な、に、言って…｣
小夜は文人の作ったお弁当を一緒に食べるように慎一郎に勧めるのだった。
｢その文人って人、アンタは…｣
｢大好きです!!｣
｢…どういう風に、どういう風に好きなんだ？｣
｢とてもとても好きです。文人さんは優しくてお料理も上手でいつも私の話を聞いてくださって｣
｢そうじゃなくて…優しくて料理が美味くて話を聞いてくれればいいのか？｣
｢え…？｣
｢それってホントの好きなのか？｣

慎一郎に言われたことを文人にそのまま告げてしまう小夜はギモーヴを食べながら何かを刀で斬る光景の幻を見てしまう。

夜、鷲のような顔を持つ古きものと戦う小夜は口から吐き出す毒性の溶液を背中に浴びてしまい、大きな怪我を負った上に飛ばされて一瞬気を失ってしまう。
小夜が再び目を覚ますと人を貪り食う古きものの姿がまだあり、助けようと戦う。
『我らを滅するのは主か？…戦の術を知らぬのか』
｢あれを、操ってる…!?｣
『主らとて同じであろう。上の者が下の者を動かし、動かしたい者のためにまた動く。しかし、動かせぬ者はある。約定を守れ』
｢やく、じょう…｣
『“しゅじきめん”よ』
｢しゅじき…｣
『我らは我らのために食らう。邪魔立てするんであれば、主を食らうまで』
｢戦うことだけがなすべきこと!!｣
小夜の目が赤く光るとあっという間に古きものを倒し、神社に戻っていくのだった。
｢小夜!!｣
｢父様…｣
｢怪我をしたのか？｣
｢はい、でも小夜は大丈夫です。古きものを討ちました｣
｢どのようなものだった？｣
｢私達と同じだろうと｣
｢何!?｣
｢それから、約定を守れと――｣
唯芳の腕の中で気を失った小夜は翌日、遅刻してしまうのだった。

次回、「めぐりあひて」

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