MAGI☆の日記世界一初恋　第12.5話「羽鳥芳雪の場合」

世界一初恋　第12.5話「羽鳥芳雪の場合」

世界一初恋の第12.5話を見ました。

第12.5話　The quarrel of lovers is the renewal of love.

――羽鳥芳雪、29歳。丸川書店エメラルド編集部の副編集長をしている。せめてその肩書きに負けない働きをしたいと思っているが…こう毎日残業が続くと流石に疲れる。人が疲労困憊なのはお構いなく俺のベッドを独占しているコイツは吉野千秋。29年来の幼馴染で担当する作家でもある
羽鳥が部屋に戻ると、玄関に千秋の靴が脱がれており、靴を揃えて中に入った羽鳥はベッドで眠る千秋を端に寄せる。
そして、ジャケットを脱ぎ、ネクタイを外した羽鳥は形の悪いものの千秋の握ってくれたおにぎりを見つける。

――何をどうしたらあんな味になるんだ
シャワーを浴びた羽鳥は千秋の眠るベッドに入るのだった。
――付き合い始めて一年、なんやかんやいっても結局は先に惚れた方の負けなのだ

千秋が起きると、既に起きていた羽鳥はシャワーを浴びて着替えていた。
｢何か巨大な漬物石に押し潰されている夢を見た気がする…｣
――その漬物石とは俺か
｢眠りが浅いのは不規則な生活をしているせいじゃないのか？｣
｢昨日は早く寝ただろ、不規則なのはお前も一緒じゃんか｣
朝から新連載の話をする羽鳥に千秋はキャラのデザインがピンとこないと告げるが、突然何か浮かんだのかペンを走らせる。
｢何か地味じゃないか？｣
｢仕方ねえじゃん、モデルお前だし｣
｢は？｣
｢だから今までとは違う感じのキャラになってるだろ｣
｢分かった、とりあえず休み明けに高野さんに見てもらうからキャラ表全部作ったら編集部にFAXしといてくれ｣
千秋が顔を歯を洗いに行こうとすると、母親から携帯に電話がかかってきて応対している間に羽鳥は朝食を手際よく作っていく。
｢お前がなかなか帰らないから心配してるんだろ｣
｢心配っつったって俺もう29だぞ。つうか、そういうトリはどうなんだよ？｣
｢俺はたまに帰ってる｣
熱帯魚の世話を頼まれた羽鳥が実家に帰ることを知った千秋は小言も減るという理由から一緒に実家に帰ることにする。
｢ついでにお前んとこ泊めて。家にいるとお袋と妹が色々うるさくてさ｣
｢別に構わんが｣

羽鳥と共に実家に帰った千秋はスイカを食べるのだが、おめかしをした妹の千夏が羽鳥にお茶を淹れたり甲斐甲斐しくする姿に嫉妬を覚え始める。

｢ごめんな、お袋が余計なこと言って｣
｢別に。いつものことだろ｣
｢千夏のことも、その…ごめん…｣
｢何が？｣
｢いや、だから、アイツが怒ったのはお前のせいとかじゃなくて…その…｣
｢…!?お前、もしかして…まさか千夏ちゃんに嫉妬してるのか!?｣
熱帯魚に餌をやりながら千秋の言葉を聞いていた羽鳥は千秋が千夏に嫉妬していると気づき、男同士だと家族に打ち明けることも簡単ではないという悩みを捨てたと話す。
｢おばさんに対する申し訳なさは勿論あるが、その代わり俺は一生お前だけを見ていく。それにな、そんなことでお前を諦められるようなら28年間片想いなんかしてるか。でも、良かった…少しは俺のこと意識してくれてるみたいで｣
羽鳥は千秋に近づくとキスをして、夕食を一緒に食べるのだった。

その後、編集部でFAXを受け取った羽鳥は高野にキャラ表を確認してもらうと許可を得るのだが、自分をモデルにしたキャラがいないことに気付く。
千秋に確認すると、羽鳥のラブシーンが描きにくいからと言われてニヤつく羽鳥は高野から指摘されるといつもの顔に戻るのだった。