ラジエーションハウス～放射線科の診断レポート～ 第1話

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五十嵐唯織は「写真には必ず真実が映る」と信じている放射線技師で、アメリカで最も権威ある放射線科医からその才能を認められる。
帰国後、唯織はずっと思いを寄せている幼なじみの甘春杏が放射線科医として勤務する甘春総合病院に採用される。
22年前、杏は父親の跡を継いで医者になる夢を唯織に話しており、病気を見つけるにはカメラマンが必要だから、世界一のカメラマンになってお手伝いをして、と唯織に告げていた。
初出勤の日、唯織はバスで甘春総合病院へと向かうのだが、同じバスには唯織とともに採用された新人放射線技師の広瀬裕乃の姿もあった。
その途中、バス運転手・天野のわずかな異変に気づいた唯織は救急車を呼ぶよう乗客に呼びかけ、駆けつけた救急隊員に、血管造影ができる病院へ搬送するよう指示する。
天野は甘春総合病院に搬送され、受け入れたのは救急担当の整形外科医・辻村駿太郎だが、天野は自力で立てるほど元気であった。
甘春総合病院の放射線科は、科長兼診療部長の鏑木安富のもと、ギャンブル好きの技師長・小野寺俊夫、男勝りな独身女子・黒羽たまき、軒下吾郎、威能圭、悠木倫が放射線技師として働いている。
彼らの間では唯織が病院長・大森渚の隠し子ではないか、という噂も広まっていた。
唯織はバスの一件で遅刻しながらも杏と再会を果たすのだが、杏は唯織のことなどまったく覚えていなかった。
そんな折、前夜、唯織が河川敷で出会い、親しくなった世界的な写真家の菊島亨が甘春総合病院に搬送されてくる。
小野寺達は頭痛を訴える菊島の頭部MRI検査を行ったが、金属アーチファクトによって画像の左上が黒く抜けて欠損していた。
｢え、でも金属類は全て外してますよ？｣
｢この場合、金属は口の中もしくは頭の中にあるかと｣
｢頭の中!?｣
奥歯の銀歯と金属製の脳動脈瘤クリップによって金属アーチファクトが起こっていることが分かり、造影剤アレルギーで造影剤を使えない菊島に唯織は位相画像を使うことで寄生虫が原因だと突き止めることが出来るのだった。


なんで唯織くん忘れられてるんだろう…？






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