世界一初恋 第12話「After a storm comes a calm.」

世界一初恋の最終話を見ました。



第12話　After a storm comes a calm.

マンションに戻ってきた律は高野の部屋から出てくる横澤と猫を目撃し、高野が律に傷つけられたという過去を聞かされるのだった。
｢高校ん時、付き合ってた奴にいきなり蹴り飛ばされて何を怒ってるのかも分からないままそいつは行方不明に…。数年後、やっと政宗も落ち着いたと思った矢先、そいつの元同級生とかいう奴から消息が知れてヤレヤレと思ったら、そもそもそいつには政宗と付き合ってた時点で許嫁様がいらっしゃったんだと。告白してきた奴が二股かけてたわけだ。政宗の関係者でどんだけこの条件にあてはまる奴がいると思う？｣
｢違います、それは違う!!二股とかそんなのは誤解で…!!｣
｢誤解だろうと何だろうとお前が政宗を傷つけたことに変わりはねえんだよ!!やっと立ち直らせたんだ、今更出てきて人のモン取んじゃねえ｣
そこに高野が帰ってきたために律はそそくさと部屋に入るのだが、横澤が抱いていた猫が高野が昔拾った猫だということを思い出す。
――俺が高野さんを傷つけたとか、高野さんが俺のことを前から知っていたとか、そんなわけのわからない勘違いされて…嫌だ、いつもいつもグルグルしてる、高野さんのことで。どうしてだろう…高野さんがそばにいると調子が狂う。そばにいて明らかに動揺してるのが自分でも分かる。もうとっくに終わった恋愛なんだ、何も知らない学生のうちならよかったかも知れない。だけど今、俺は社会人で高野さんとは上司と部下の関係で男同士で…。大体において初恋って実るものじゃないってよく言うよな。だからこそすっぱり切り捨てて仕事だけしなければいけない。でも、このまま近くにいたら俺は…
角遼一との再会、長谷川からの助言に惑わされ、丸川書店に転職してきた時の初心を思い出した律は、このまま漫画編集をやっていくべきか迷い始めていた。

すると、書類を落としていったと高野が持って来てくれるのだが、律は郵便受けに入れておいてと言う。
｢はぁ!?お前、感じ悪いな｣
仕方なくドアを開けて手渡しで書類を受け取った律はドアを閉めようとするのだが、高野から文芸に行きたいのかと聞かれ、どう答えようか迷っているうちに仕事のメールが入ってくる。
そして、担当作家にそのことを伝えるために電話すると褒められた律は高野に伝える。
｢それって編集にとって最高の褒め言葉じゃねえの？言っとくが、俺はお前が漫画に向いてねえとは思ってねえから。本当にできねえと思ったら今までの仕事は回していない。やっと俺の顔をまともに見たな。答えが出たならそれでいい、じゃあな｣
｢あ、高野さん、ありがとうございます｣
足から血が流れているのに気付いた高野に消毒してもらうことになった律は部屋に連れ込まれそうになるのを拒否する。
｢何で？｣
｢だって、横澤さんが…｣
｢もうとっくに帰ってる。明日朝一で九州出張だと｣
高野に消毒してもらいながら律は横澤に何か言われたのかと聞かれてしまう。
｢アイツとは大学からの付き合いで、丸川に転職したのもアイツに誘われたからなんだ。昔からあんな調子だが、本来面倒見のいい奴なんだよ。勉強家で努力家だしな。だから仕事のことは遠慮せず、アイツに聞けばいい。優秀な営業だから筋を通して聞けば、きちんと教えてくれるはずだ｣
律は高野と横澤が付き合っているのか、横澤はなぜ高野の部屋の鍵を持っているのか、自分のせいで高野が傷ついたのは本当なのか気になって仕方がなかった。
｢小野寺？どうした？小野寺…。逃げるな、律｣
高野に下の名前で呼ばれた後、キスされた律は抱かれることに流されそうになるも、携帯に担当作家から電話が入り、ネームの応対をすることになる。
だが、電話の最中に高野に頬にキスされ、担当作家の声が入ってこないのだった。

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